「高知県文化賞」受賞(平成19年11月3日)


 受賞事由

j授賞式
橋本知事より授賞される石田理事長と武政常務理事(クリック拡大)
  1. 経歴の概要
     昭和23年4月  戦前から民間教育団体として活動してきた高知県教育会を母体として、本県の文教振興を目的に設立
  2. 主な事業内容
    (1)出版事業
      昭和35年 「南路志 闔国之部」上・下巻
      昭和59年 「万葉集古義」(稿本影印本)全9巻
    (2)顕彰事業
      昭和31年~ 高知県出版文化賞(授賞作品数302点)
      昭和42年~ 椋庵文学賞(授賞作品数35点)
      昭和48年~ 坂本教育賞(授賞学校数160校)
      昭和50年~ 平成16年 優良青年団体賞(授賞60団体)
      昭和56年~ 寺田寅彦記念賞(授賞作品数20点)
      平成17年~ 文教文化賞(授賞6件)
      平成17年~ こども教育サポート賞(授賞6件)
    (3)管理運営事業
      芸西天文学習館、寺田寅彦記念館、旧関川家住宅民家資料館、
      大川筋武家屋敷資料館、筆山文化会館
    (4)機関誌の発行
      昭和59年~ 機関誌「文教高知」の発行(現在60号)
    (5)支援事業
      ①教員研究活動に対する研究奨励助成事業
      ②産業教育関係教員視察研修補助事業
      ③小中高教員対象の県外視察研修補助事業
    (6)その他
      ①県民への教育啓発事業の実施
      ②各種教育関係研修会・研究発表会・PTA活動への支援
      ③教育文化関係諸団体との連携・援助
      ④現職教員とOBとの教育懇談会
  3. 事績の概要
     高知県文教協会は、戦前から民間教育団体として活動してきた高知県教育会を母体に、本県の文教振興を目的として昭和23年に設立した。
     以来、出版、顕彰、支援、奨励などの事業を多年にわたり実施している。数多くの出版物の中でも「南路志 闔国之部」上・下巻は、江戸時代に編纂された地誌「南路志」を元に出版されたもので、土佐の近世史を研究するうえで最も優れた貴重な地名辞典として、高く評価されている。また、「万葉集古義」(稿本影印本)全9巻は、土佐幕末の国学者「鹿持雅澄」が、解釈を中心に研究を集大成した万葉集の注釈書「万葉集古義」を複製出版したもので、江戸時代の土佐人の偉業を称え、貴重な著書を復刻したことは、本県の文化の振興に大きく寄与している。
     さらに、昭和31年に創設された「高知県出版文化賞」は、高知県の出版文化の向上と、教育文化の振興を主たる目的として、延べ302点を表彰している。あわせて、同賞の特別賞として昭和56年に創設された「寺田寅彦記念賞」は、本県を代表する物理学者、随筆家である寺田寅彦に関係した作品及び自然科学を対象とし、延べ20点を表彰している。その他、学校の教育活動を奨励・支援する「坂本教育賞」、「文教文化賞」などこれらの顕彰制度は、県内の出版物著作者や教育文化活動者などにとって大きな励みとなっている。
     このように、半世紀を超えて継続して実施している同協会の活動が、本県の教育文化の振興に寄与している功績は大きい。